読解力

先日、卒業生が来た。この時期は毎年卒業生が多くやってくる。高校卒業後の進路が決まったので報告に来てくれたのだ。

その子とは中学1年からのつきあいだが、最初は勉強がすごく苦手だった。数学も英語もテストごとに点数の目標を立てて成績を伸ばしていった。中2の後半から中3までに内申点を7つ上げて推薦で都立高校に入った生徒だ。

そんな子が、来るなり神妙な面持ちで謝った。「先生に謝らなければいけないことがあるんだよね・・・実はずっと本を借りっぱなしでした・・・」そう言って百田尚樹の本を返してくれた。中学生が読むにしては分厚い上下セットの2冊の本。そういえばよくその子と本の話をしたものだと思い出した。

思い返してみると本を読む子は成績の伸び方が違うと感じることが多い。読解力は目に見えない。しかし読解力が成績に与える影響は想像以上に大きいのだろう。多くの学習塾は英語、数学の指導にチカラを入れている。国語以外の4科をやる塾や、「国語は漢字だけやります」という塾もある。しかし、私は国語の指導は大事だと思うのだ。

計算ができることや単語を覚えることは確かに重要だし、やりがいもある。ただ学習の質を高めるためには読解力(=国語力)を高める努力をどこかでする必要があるのだということを頭の隅に置いておきたいものだ。